夜に閉じ込めて - Yorunitojikomete

最近なんだかうまく
眠れないまま夜は深く
ふっと油断をしてると
なぜか涙は出てくるし
何かあるわけじゃないんだけど
明日が来るのが嫌なんだ
いっそこのまま夜に閉じ込めて

期待するのなんか
もう諦めたんだ
月明かりも届かなくなってさ

どれだけの言葉を
綺麗な形で伝えたとしても
無駄なんだよ
分かり合うこともない
誰かの優しさも
上手く受け止められなくて
あの頃よく見た星の瞬きは
今はもう何にも見えないままだ

忘れたいことは増えて
簡単には消えないのに
大切だったものほど
霞がかってしまうんだ
道に咲いた花の色も
隣で笑う君の声も
鮮やかに覚えていたはずなのに

描いてた未来は
今の空みたいな
暗灰色に塗りつぶされてく

どうしようもないことを
あの時こうしていれば良かったとか
後悔とか　そういうのじゃないけど
大したことじゃないと
思えば思うほど　深く
寄る辺ない気持ちは付き纏って
暗い夜の底に沈んでくんだ

思い出そうとするのは
未練がある証拠なんじゃないか
涙が出るのだって
期待の裏返しなんだ
自分に嘘をついたのは
傷を増やしたくないだけで
本当は
本当は
本当は
どれだけの言葉を
諦めるために並べたとしても
駄目なんだよ
望んでしまうから
明日が来るのだって
嫌なことばかりじゃない
だからこんな気持ちは
夜に閉じ込めて
窓を開けて空を見てみたんだ
星は少し揺れながら光った