十六夜の雨 - Izayoino Ame
Onmyo-Za
4:34ねえ 童賺しは仕舞にして さあ 傍に座して あな 徘徊る如濁らせても 夜はただ深ける丈 弧の躯は御身のものぞ 艶場と寝腐たり 揺られて眠る 見詰めるより抱いて 震える迄 太刀風より強く崩れる迄 囁くより枕いて燃え切る迄 寝る魂より甘く酔い痴る迄 ねえ 其れで少しは男せらば さあ 振りを見せて あな 裲襠の褄引き張るとは 知何に不得手に非ず 夜の羽根がはらり落ちて 火照る芋虫がふわり浮かぶ 密めき色に焼かれて堕ちる 見詰めるより抱いて 震える迄 太刀風より強く崩れる迄 囁くより枕いて燃え切る迄 寝る魂より甘く酔い痴る迄 嗚呼 痺れる爪先投ぎ 打場げし肩を撫でる 濡れ通る褥泳ぎ 寄せ返す濤に 漕ぎて (扱ぎて)絶え果てる迄 見詰めるより抱いて 震える迄 太刀風より強く崩れる迄 囁くより枕いて燃え切る迄 寝る魂より甘く酔い痴る迄 惚げり 立ち居るより抱いて震える迄 舞風より強く崩れる迄 接吻より噛んで千切れる迄 鳥羽玉より黒く汚れる迄 融け合う