複葉機とオールトの雲 - Fukuyoki To Oort No Kumo

複葉機とオールトの雲 - Fukuyoki To Oort No Kumo

She Is Legend

Альбом: Perfect Smile
Длительность: 5:47
Год: 2025
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Текст песни

複葉機がかつて空を切り裂いた日
未踏の土地をめざし始めた
何百何千 夏はそうして別れを告げた

ぼくが呼吸をする意味はなに?
当然のようで不思議なことだった

朝にはカロリーバーもぐもぐ眠そうに食べるきみが
夜には目薬を武器にしぱしぱとドライアイと戦うきみが
居るだけでもう充分すぎた
きみが信じたぼくだったら
ばらばらの原子になっても

月を目指し旅立った日
火星探査成功した日
いつかオールトの雲も見つけ外を知るだろう
それが進歩さ

きみと出会い偏見も失せた
人混みの中も投票日も悪くない

春にははらはらと舞う小径で立ち止まるきみが
夏にはよく効いた空調の真下でぶるぶると震えるきみが
感情なんて凍りついた
そう思っていたぼくなのに
きみとならほくほくしっぱなし

あの頃のぼくだ
まるで少年だ
馴れ馴れしくされ
嫌で逃げ出した
あの頃のぼくが
今に叫んでる
もしもそんな相手が
側に居たら絶対離すなと

朝にはぱちぱちとパソコンと格闘するきみが
夜にはアイマスク盾に束の間すうすうと仮眠を取るきみが
いつまでもそんなきみで居て
瞳の奥だけは燃やして
その目で観測する世界
それがオールトの雲

秋なら遠かった ぱりぱりとようやく踏む音がした
冬なんて奇跡だ 前髪をしんしんと降る白に飾るきみが
ぼくはひとりで神に祈る
希望だけは消し去らないで
せめて次の季節をきみに
きらきらと輝く未来を

ワイシャツじゃぶじゃぶ洗い
のりつけぱんぱん伸ばし
光はさんさんと射し
巡る巡るめくるめく彩りを変えて
やがて桜も吹雪き夢のまにまに

もぐもぐと
はらはらと
ぶるぶると
すうすうと
ぱりぱりと
しんしんと
この世界を閉ざした
今はひとり宇宙(そら)を覗き込んだまま